しじみとATP

筋肉に存在するATP(アデノシン三リン酸)という物質は、エネルギーを発生させ筋肉を動かす重要な役目があります。
ATPはしじみに含まれている有効物質であるオルニチンと深く関わっています。

ATP(アデノシン三リン酸)の働き

ATPとは

ATP(アデノシン三リン酸)は動物や植物、細菌にも含まれている物質です。
人の筋肉の中に存在するATPは分解され無機リン酸を放出し、ADP(アデノシン二リン酸)に変わりますが、その時に放出されるエネルギーが筋肉を動かします。

ATPはエネルギー源で、食事から摂った炭水化物、たんぱく質、脂肪が消化吸収されたのち、解糖、クエン酸回路、電子伝達を経て作られます。

クエン酸回路とは

クエン酸回路とは食事から摂った糖質、疲労の原因となる乳酸、体脂肪を分解してエネルギーに変えるサイクルのことです。
クエン酸回路は細胞内のミトコンドリアで行われます。

アンモニアによるATPの消費

体内の有毒物質であるアンモニアはクエン酸回路においてATPの産生を妨害します。
アンモニアによりATPは消費され、産生もされにくくなるため、さらに体内のアンモニアが増えるという悪循環が起こります。
アンモニアが増えると肉体疲労やイライラの原因となります。

アンモニアが増える原因

体内のアンモニアは飲酒することにより増加します。
また食事から摂取したたんぱく質が体内で分解されるとアンモニアが増えます。
そのほかにも便秘や慢性的な肝疾患のある場合もアンモニアが増加します。

オルニチンの働き

しじみはオルニチンという成分を含みます。
オルニチンは遊離アミノ酸の一種で、食事などから摂取されると腸で吸収されたのち、肝臓、腎臓、筋肉、血液中に移動します。
しじみには100gあたり10.7〜5.3mgのオルニチンを含有します。

オルニチンとATPの関係

オルニチンの注目すべき働きはアンモニアの解毒作用です。
肝臓でアンモニアを解毒する代謝経路をオルニチンサイクルと呼びます。
オルニチンを摂取することにより、このオルニチンサイクルが活発になり、アンモニアの解毒を促進し、無害の尿素に変換します。
オルニチンによりアンモニアが解毒されると ATPによるエネルギー産生がより活性化します。
しかし体内のアンモニアが増え過ぎ、肝機能が低下するとアンモニアの解毒がうまく働かなくなり、ATPが産生されず、健康上、問題がでてきます。
肝臓は沈黙の臓器といわれるように、自覚症状がなかなか現れず、気がついた時には深刻な状態になっている可能性もあります。
このため、オルニチンを含む食品又はサプリメントを摂取し、アンモニアの増加を防ぎ、ATPの産生を促進する必要があります。

オルニチンの多い食品

オルニチンはしじみに特に多く含まれていますが、キノコ類、チーズ、パン、タコ、イカ、マグロなどにも含まれています。
厚生労働省によるオルニチンの推奨摂取量は特に定められていません。
オルニチンは少量ですが、色々な食品に含まれ、体内でも産生されます。
食事から過剰摂取になる恐れはありませんが、サプリメントから毎日大量に摂取した場合、胃腸障害や下痢が起こる可能性があります。

肝臓の健康のため、オルニチンを多く含むしじみを食事に取り入れてみること、そして栄養のバランスの取れた食事をすることが大切です。