しじみの摂取制限がある場合とは

しじみは二日酔いを改善する効果があり、お酒を飲んだ翌朝にしじみの味噌汁を飲むとよいといわれています。
しじみは肝機能を向上させる成分や優れた栄養素を含む食品ですが、しじみの摂取を制限しなければならない場合もあります。

しじみの有効成分

オルニチン

しじみが肝臓によいといわれる理由は、遊離アミノ酸の一種のオルニチンという成分を多く含んでいるところにあります。
オルニチンは血液中のアルコールの濃度の上昇を抑えると同時に、体内の有毒物質であるアンモニアを解毒し、無害の尿素に変換します。
アンモニアが体内に増えると肝臓にダメージを与えます。
オルニチンはアンモニアの毒から肝臓を守り、肝機能を強化する働きがあります。
しじみには可食部100gあたり10.7〜15.3mgのオルニチンが含まれています。
オルニチンはひらめなどの魚やエノキ茸、チーズ、パンなどにも含まれていますが、しじみに比べればその含有量はどれもごく少量です。
このことからしじみは肝機能強化に有効な食品として認められています。

タウリン

タウリンはアミノエチルスルホン酸という複雑な構造を持つ物質で、カルボキシル基を持たないのでアミノ酸には分類されません。
タウリンはタコやイカなどの軟体動物や牡蛎などの貝類に多く含まれています。
タウリンは人体にも存在し、脳、心臓、肝臓、筋肉、目の網膜などに広く含まれています。
タウリンは 肝細胞の再生と胆汁酸の分泌を促し、肝臓の働きを促進する働きがあります。
牡蛎やサザエに比べ、量的にはそれほど多くはありませんが、しじみにもタウリンが含まれています。

肝臓と鉄

鉄は人の生命活動に必要不可欠な微量元素です。
鉄は肝臓で貯蔵されますが、肝臓の機能が衰えている場合は鉄代謝の調節がうまく働きません。
その上での更なる鉄の摂取は肝臓の鉄分の過剰な蓄積となり、肝細胞障害に繋がってしまいます。
鉄分が肝臓に過剰に蓄積されると活性酸素が発生します。
活性酸素は強い酸化力があり、増えすぎると細胞を老化させ生活習慣病の原因となり、肝機能にもダメージを与えます。

このことから肝硬変、C型肝炎、NASH(非アルコール性脂肪性肝障害)などの肝疾患がある場合、鉄の摂取を制限する必要があります。

しじみと鉄

しじみは100gあたり5.3mgの鉄分を含有しています。
同量のほっき貝は4.4mg、あさりは3.8mg、みる貝は3.3mgの鉄分含有となり、しじみは貝類の中でも多くの鉄を含む食品です。
2015年の厚生労働省がまとめた日本人の食事摂取基準によると、1日の鉄の推奨摂取量は18〜29歳の男性で7.0mg、 30〜69歳の男性で7.5mg、女性の場合は月経のある場合15〜69歳で10.5mgとなります。

肝臓に何らかの疾患がある場合、多くの病院では鉄分の摂取量を1日あたり6mg以下に抑えるように指導しています。

肝疾患としじみの摂取制限

しじみは肝機能向上に効果のあるオルニチンを含みます。
そして同時に肝疾患がある場合に、摂取を制限すべき鉄分も比較的多く含んでいます。
鉄は多くの食品に含まれていますので、意識せず食事から少しずつ摂取している量を考慮すれば、肝疾患がある場合はしじみの摂取を制限することが必要になってきます。

肝疾患のある方は、鉄はお茶と一緒に摂取するとその吸収が悪くなるので、食事と一緒に必ずお茶を飲むようにします。
またビタミンCは鉄の吸収を助長するので、ビタミンCを多く含む果物などは、食事とは別に食べるようにするなどの工夫が必要になってきます。
参考:しじみを摂るときの注意点