しじみの旨味成分

しじみ料理の定番といえばしじみの味噌汁ですね。
飲み過ぎた翌朝でもしじみの味噌汁は美味しく頂くことができます。
その理由はしじみの持つ独特の旨味成分にあります 。
しじみにはどんな旨味成分が含まれているのでしょうか?

しじみの旨味成分

しじみは出汁を取らなくても、しじみだけでじゅうぶんに美味しい味噌汁を作ることができます。
その理由は貝類独特の旨味成分が働いているからです。

コハク酸

しじみは貝類に多く含まれている旨味成分のコハク酸という物質を含有しています。
コハク酸はカルボン酸という有機酸の一種です。
マイレン酸などを使い、化学的に合成したコハク酸が食品添加物に指定され、多くの食品に使用されています。

食品添加物としても使用

コハク酸はインスタントラーメン、ハム、かまぼこ、漬け物などの加工食品の調味料や、味噌、醤油などの酸味を出す酸味料として幅広く利用されています。
清酒の味や、ワインの香りもコハク酸の働きが影響しています。
コハク酸は加工食品の変色や腐敗を防ぐため、pH調整剤としても使用されています。
コハク酸はナトリウムを化合し、コハク酸ナトリウムとしてもさまざまな加工食品に添加されています。
コハク酸ナトリウムは独特の強い旨味があるため、ごく少量が添加され、安全性も認められています。

コハク酸の効果

動脈硬化の予防

コハク酸は脂肪の分解を促進し、血中のコレステロール値を下げる働きがあり、動脈硬化の予防に効果があります。

高血圧の予防

コハク酸は血行を促進することにより冷え症を改善し、高血圧を予防する効果があります。

殺菌効果

コハク酸は殺菌、抗菌作用が認められ、pH調整剤としても広く使用されています。

がん細胞の抑制効果

コハク酸は胃がんや大腸がんなどのがん細胞の増殖を抑える働きがあります。

疲労回復効果

コハク酸は細胞が酸素を取り込んでエネルギーを産生するクエン酸回路に関与し、エネルギー代謝の役割を担っているので、疲労回復にも効果があります。

コハク酸の食品以外の利用

コハク酸は食品添加物以外にも、美容、健康目的で利用されています。

化粧品

コハク酸はセルロースと組み合せ、化粧水にすると肌を引き締め美肌効果が得られます。
コハク酸には細胞を活性化する働きがあるので、肌の代謝がよくなり、肌荒れの改善に効果的です。

石鹸、シャンプー

コハク酸は界面活性剤としても有効に利用され、石鹸やシャンプーにも使われます。

薬品

コハク酸は、喘息の治療薬であるステロイドの静脈注射にも使われています。

しじみの旨味成分を引き出すには?

しじみの旨味成分を引きだすポイントは砂抜きにあります。
国内市場で出回っているしじみのほとんどは淡水と海水が混じり合った汽水域に生息しているヤマトシジミです。
ヤマトシジミは 1%の塩水を使うと上手に砂抜きができます。
塩水を使うことにより、じみは体内の浸透圧と外の浸透圧を調整しようとグリコーゲンを分解し、旨味成分のコハク酸を作り出します。
砂抜きが済めば、水から取り出しそのまま3時間程度放置するとより多くのコハク酸が作り出されます。
しじみは砂抜き後に冷凍してもコハク酸が増え旨味が増します。
ただし一旦冷凍すると食感が少し落ちてしまいます。

旨味成分の相乗効果

旨味成分はコハク酸のほかにも、昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸がよく知られています。
これらの旨味成分は相乗効果があるので、しじみと昆布、かつお節を使って調理をすれば、より一層旨味が強まります。
しじみの味噌汁以外にも、しじみと野菜、昆布、かつお節を使った煮物などがおすすめです。